頭を強く打ったときの頭痛

頭を強く打ったら病院へ、その場は大丈夫なように見えても生命に危険なことがある。頭を強く打ち、意識が無い場合の注意点とは?心肺停止に関わらず明暗を分けることとは?

頭蓋骨の内が出血した頭痛の可能性は?

頭を強く打つことで、頭が痛いのは当然といえば当然です。ここで言いたいことは頭を強く打ったら痛いということではなく、頭を打った後に注意すべきこと、やるべきことを書いています。なぜ、このことを書いているのかというと、命の危険があるからです。

例えば、事故などで頭を打ち、反応がなく意識を失っていれば危険で重症である可能性を誰もが疑いませんので、直ちに救急車を呼ぶなど迅速な対応をすることでしょう。また意識があったとしても、頭部に外傷があり、出血が誰の目にも明らかに見える状態であれば、やはり医療機関にいくべきであることが分かることでしょう。もともと頭部の外傷で出血しやすいこともありますが、(反面、外傷の出血は止まりやすい)多くの方はそのことを知りませんし、出血した本人が平気だと言っても、きっと周りの方が病院へ行くことを勧めてくれることでしょう。

このように迅速に病院へ行くなどの対応するに違いないのですが、一番怖いのは、頭を打ち、目立った外傷も出血もなく、しかも意識がはっきりしているにもかかわらず、数時間後、数日後もしくは1ヶ月ほど経過した後、頭痛、吐き気、めまい、視界異常などを生じ、時間と共に取り返しがつかなくなるほど、場合によっては命に関わるほどに、だんだん症状が悪化していくケースです。このケースにつきましては頭の打撲、数ヶ月経てからの頭痛を参照してください。

ここでは外傷だけとは限らずに、頭の中が出血したことにより起こる疾病について簡単にまとめます。

頭を強く打ち、意識が無い場合の注意点は?

治療(主に手術などの対応)が遅れると後遺症の原因になるだけでなく、生命の危険も伴いますから、一刻も早い対処が必要です。一つの例としましては、気を失っている場合だけではなく、こちらの呼びかけには応答できないが、気を失っていないが頭痛だけを訴えている場合、とても危険な状態です。可能性としては主に、脳内出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫などが考えられます。

ここで注意して欲しいことは、『原則として頭を打って意識を失っている人をむやみに動かさない』ということ。その中でも一番のキーポイントは、救急の医療機関が到着するまで『頭の位置を動かさない』ということです。先にあげた脳内出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫の可能性がある場合、頭を動かすととても危険です。

その辺の事情を知らない方は、頭を打って意識を失っている人を揺すったり、叩いたりして意識を回復させようとしますが、頭を打っている場合は逆効果になる可能性があります。もちろん心肺停止状態は話が別です。原則頭の位置を動かさないことには同じですが、救急車が到着するまでの間、心臓マッサージや人工呼吸等の応急処置を施す必要があります。

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頭痛分類

片頭痛

片頭痛の特徴とは?兆候とは?痛みの周期を気にしたり、慢性的なものだからと諦めたりせずに対処しよう。時間と場所を選ばずに突然頭の血管が心臓になったかのように吐き気や嘔吐、ストレスと恐怖感が伴う激痛が始まります。

緊張型頭痛

緊張型頭痛の症状とは?何に注意して対処したらよいのか?肩こりやめまい、片頭痛と合併しているケースもあります。ストレスを軽減しリラックスして楽になっても、その場しのぎだけでは安心できない頭痛です。

頭痛総合

何科で治療してもらえば良いのか迷いますので、症状を分類し、原因、病名、受診科などに総合的にまとめました。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など生命に危険が伴い緊急を要する頭痛から、その他疾病に起因する頭痛まで。

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美由紀

  • 最近ダンスを習い始めました。まだまだ初心者レベルで、人様にお見せできるほどのレベルではございませんが。

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